<芦生の森/2005.6.18/OZ>・・京都の北部にある芦生の森を訪ねました。
今日は「近自然工法研究会」という会のメンバーとご一緒させてもらい、ガイドさん付きで山歩きにスタート!
この日のコースは膝下までの長靴が必要とのことであったが、渇水気味で登山靴でも可であった。
京大が大正時代に99年契約で地上権設定した研究林で
入林するには事前に手続きが必要。
杉の木には熊はぎ被害の防止のため
ビニールテープを巻くのが効果あるとのこと。
熊はぎの理由には諸説があるが
樹皮の香りを嗅ぐ言わば熊のシンナー遊びという説も有力。
林道脇に熊のご馳走となったシカの骸が綺麗に横たわっていた。ガイドさんは曲がり角の手前で必ず「ホーイ」と
声をかけ熊と鉢合わせしないようにするとのこと。
熊が冬眠に使ったと思われるトチノキの洞穴。
開口部は意外と小さく頭が入る大きさで十分だそうだが、
中は大人が二人はは入れる広さ。熊が使用済みのあとは、
ヘビが住まっていることがあるので要注意だそうです。
芦生の杉の特徴は、枝を長く延ばして垂れ下がったものが、
毎年雪に押さえ付けられている内に地面に着き、
根を出して枝が幹となり新しい株に成長するとのこと。
その結果面白い形をした幹が出来るのだそうです。
芦生杉のもう1つの特徴に葉が丸みを帯びて内側に向いており、
これによって雪を積もりにくくしているのだそうです。ふーーん・・・
モリアオガエルの卵。結構高いところに産卵してある。
孵化してオタマジャクシとなって下の池や水溜りに落下する、
人間に例えれば千五百メートルの高さからのダイビング
だそうで、渇水で池が涸れていれば即死でしょうか。
コアジサイは芳しい香りを放ち、
ルーペで見ると一つ一つの花の形が美しい。
ツルアジサイは大木に巻きついて
樹の高いところまで這い上がっていき、
白い花をたわわに咲かせていました。
途中に荷物を置いて由良川の源流まで足を速める。 美しい広葉樹の林。
落ち葉が腐食するときにできるフルボ酸という物質が
鉄と結びついて、海に鉄分を供給して植物プランクトン、
ワカメ、魚などの豊かな水産資源を育むのだそうです。
じわじわと湧いている、ここが由良川の源流。
手で掬って一口飲んでみたら少々しょっぱいというか、
土っぽい感じでした。
このコースで最大のトチノキの大木。
樹皮が剥がれて、うろこ状の木肌が美しい。 根が水に洗われてがっしりと根を張っていた様子が分かる。